ニューヨーク州が7月1日から実施した「たばこ増税」で、ニューヨークのたばこ市販価格は、1箱あたり11ドル近への値上がりとなった。ニューヨーク州ではたばこ税が2.75ドルから4.35ドル、市税を含むニューヨーク市内では4.25ドルから5.85ドルへの増税で、全米の最高値となる。
今回の増税で、同州議会は「子どもたち17万500人の喫煙を防ぐことができ、喫煙者8万6,100人の禁煙を促進する」と予測している。同市が力を入れるオフィスやレストランでの禁煙化に加え、増税による「喫煙に起因する7万7,000人の死亡者の減少」を推測しているほか、「2億9,000万ドルの税収益」を期待する。
「『高すぎる』というお客さんの声もあったが、今回の増税が店の売り上げに影響することはないと思う」と、ミッドタウン・キオスクでたばこを販売するアショアさん。同店で一番高いたばこは1箱13ドル。
「15年前にニューヨークに引っ越して来てから、たばこの値上りぶりを経験しているが、今回の増税は禁煙の良いきっかけになりそう。昨日、主人と禁煙を始める話をしたところ。これがラストパック」と勤務先ビルの前で喫煙するリナさん。1箱あたりの平均価格が5ドルであった2000年に比べ、ニューヨークのたばこ価格は、過去10年間で2倍以上の値上がりとなった。