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「NYは忘れてないよ」-東日本大震災追悼式典に日本人ら500人

追悼式典「TOGETHER FOR 3.11」

追悼式典「TOGETHER FOR 3.11」

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 東日本大震災発生から2年目となる3月10日(日本時間3月11日)、ニューヨーク市内の教会First Church of Christ, Scientist(10 W 68th St.)で、追悼式典「TOGETHER FOR 3.11」が開催された。ニューヨーク在住の日本人を中心に500人以上が参加した。

式典の様子

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 「ニューヨークは忘れてないよ、これからも一緒に復興させていこう」という被災地への思いを込め、昨年に続いての開催となる。広木重之ニューヨーク日本総領事の式辞に続き、参加者は電池式のキャンドルを手に震災の犠牲者に黙とうをささげた。宮城県や福島県など、被災地から寄せられたビデオメッセージも上映され、復興を目指し協力しながら前向きに過ごす被災者の姿や、ニューヨークからの支援に対する感謝の気持ちが伝えられた。一方で、本格的な復興までの道のりがいまだ遠いという事実を示す内容となっていた。

 2001年の米同時多発テロで家族を失った遺族により設立された「平和の為の9.11遺族会」を代表して、グロリア・ウィリアムズさんも式典に参加した。「愛する家族を失う悲しみを私たちも経験した。その悲しみが人々の役に立ちたいという気持ちに変わる日がきっと訪れる。お互いに支え合えば乗り越えられないことなどない」と被災者にエールを送った。

 昨年の式典にも参加したニューヨーク出身のルイ・ザイアスさんは、「ここで祈りをささげることで、少しでも被災者の支えになれば。被災地の現状を知り、まだまだサポートが必要だと分かった。一方で、被災地での人々の前向きな姿勢に私も元気をもらった」と声を震わせた。

 主催者代表のAK(Akemi Kakihara)さんは、震災後何度も被災地を訪れ、「被災地を忘れないでほしい」という人々の声を耳にしてきた。「被災地で知り合った人たちは今では家族のような存在。日本から遠く離れたここニューヨークから祈りを届け、心を寄せることで、私たちの思いを東北の皆さんに伝えたい」と思いを語った。

 追悼式典で集められた募金は、全額被災地寄付され、来場者のメッセージが寄せられたポストカードもニューヨークから被災者に送られる。

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