ニューヨーク市保健衛生局は12月1日、全米で15店舗以上展開しているチェーンレストランを対象に、塩分過多のメニューに対し警告マークを付けることを義務付けると発表した。全米で最も多いとされる死因の心臓疾患、脳卒中の抑制を目的としている。
成人が1日に摂取する塩分の上限として推奨されているのは2300ミリグラム。今回の政策では、それを上回る塩分を含むメニューが警告マークの対象となった。該当メニューには警告マークとともに、「警告マークが付いている商品は1日の推奨摂取量上限を超える塩分が含まれている。塩分の取り過ぎは血圧上昇につながり、心臓疾患や脳卒中の危険性を高める」という警告文の記載も義務付けられる。
市保健衛生局局長のメアリー・バセットさんは「多くのニューヨーク市民は塩分を過分に摂取している。だが、塩分の摂取量と心臓疾患や脳卒中との関連性を理解する人は少ない」と話し、「同政策は外食の多いニューヨーカーに情報を伝え、健康的な選択を促すことができるだろう」と政策の目的を明確にした。
塩分過多表記は全米でニューヨーク市が初の試みとなる。対象となるチェーンレストランには同規定を実施するまで90日の猶予が与えられており、期間を過ぎても実施されていない場合は罰金を科される可能性もあるとしている。