ニューヨーク市内の教会で3月4日、今回で7回目となる東日本大震災追悼式典「TOGETHER FOR 3.11」が開催された。
追悼式典の主催者であるAK(Akemi Kakihara)さんは「地震から7年たったが、被災者は今でも、絶望、失望、希望などさまざまな思いを抱えている。NYは 『忘れない』 ということを今年も皆で集い被災者に約束したい」と語り、集まった440人の参列者と黙とうをささげた。
式典では、震災をきっかけに2015年に設立されたふたば未来学園高校の生徒が昨年に続き日本から出席した。生徒代表でスピーチした関根颯姫(さつき)さんは、放射能への誤った知識が原因で県外の避難先でひどいいじめに遭った経験や演劇部での活動を通じてたどり着いた「人々を笑顔にしたい」という自身の夢を語った。
被災地から届いたビデオメッセージも上映され、震災後東京から陸前高田市に帰郷し、NPO法人「桜ライン311」を立ち上げた岡本翔馬さんは「次に起きる災害の被災地を救いたい。3月11日が防災について考える1日になれば」と震災の風化防止と備えの重要性を訴えた。
高校生の時に地元宮城県で震災を体験し、 現在はニューヨークでイラストレーターとして活躍する大友あかりさんは「震災後、今を生きる大切さを再認識した。震災を体験した若い世代で震災から学んだことを海外にも発信していきたい」と語った。
追悼式典に寄せられた寄付金はニューヨーク領事館など通じて被災地に送られる。