ニューヨークのマイケル・ブルームバーグ市長は2月22日、公園や公共スペースなど屋外での喫煙を禁止する法案に署名した。
これにより、タイムズスクエアを含むニューヨーク市内の計1,700カ所の屋外の公共スペースと約22.5キロにわたるビーチでの喫煙が禁止となるが、対象となる公園や広場、公共エリアに隣接する歩道のほか、歩道付近の緑地帯は禁止区域には含まれない。
ニューヨークは1995年に喫煙規制強化条例を制定。2002年にレストランやバー、映画館での禁煙を強化して以来、増税や味付きタバコの規制、ニコチンパッチの無料配布などに取り組み、35万人の禁煙を促しニューヨーカーの寿命を平均19カ月延ばした。昨年9月に提出された屋外公共スペースでの禁煙法案は、今月2日に市議会で可決された。
ブルームバーグ市長は「『健康的な街にしよう』という市民から寄せられた声が形となった。ニューヨーク市ではまだ95万人の大人と、1万8,000人の若年層が喫煙しているといわれる。この先にもまだすべきことがたくさんある」とコメント。
休憩中にたばこを吸っていた、タイムズスクエア周辺で働く会社員のダイアナさんは「子どもをたばこの害から守るなど良い面もあるが、ヨーロッパのように喫煙ブースを作ることもできるのでは」と複雑な心境を話す。
法案の施行は署名日から90日後となり、違反者には罰金50ドルが課せられる予定。この間ニューヨーク市は、屋外に禁煙サイン設置などに取り組む。