日本人にも人気が高いニューヨークの観光名所「The High Line(ハイライン)」の最終延伸工事がこの秋始まることになり、9月20日に起工式が行われた。
ハイラインは、1980年まで使われていた貨物鉄道の高架橋の跡を利用して造られた、米国でも初めての「空中公園」。高さ9メートルの遊歩道が、マンハッタン西部のビルの隙間を縫うように続く。散策路の脇には植え込みやベンチ、古い線路や屋台などもあり、2009年のオープン以来、1000万人を上回る人が訪れた。
今回工事が始まるのは同公園の第3区画で、雑草が伸び放題となっているような廃線跡を整備する。南北は現在の終点である30丁目から34丁目まで、東西は10番街から12番街まで延び、一般から募集した意見を基に、自然の景観をそのまま生かした散歩道や、子どもの遊び場なども設けられる。建設費は9,000万ドル。同公園の延伸工事は、これが最後となる。
起工式にはニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長も出席。「この公園はいまや地元の宝であり、国際的にもニューヨークの象徴だ。同時にわれわれの市の経済成長を促す重要な源でもある」と語った。
延伸部分のオープン予定は2014年。完成すればハイラインは、ミートパッキングとチェルシー、ヘルズキッチンの3エリアを結ぶ、全長約2.3キロメートルの公園となる。