Yuriko Miyakeさんインタビュー
ロンドンで上映される舞台版「もののけ姫」
copyright Polly Boon for Whole Hog Theatre
Yuriko Miyakeさん
TAKA PHOTO
—ロンドンの舞台版「もののけ姫」のご出演決定おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください。
小さいころから、宮崎駿監督やスタジオジブリさんの作品のファンなので、その作品の舞台化に自分が関わらさせていただくことに、とても大きな喜びを感じています。
—唯一の日本人ということですが、意気込みなどお聞かせください。
日本の原作・舞台の作品に日本人として出演できること、大変光栄です。日本人として、自分らしい表現・役創りに励みます。こうして自分が舞台に立つことによって、海外から日本を元気にしていきたいです。
—舞台に向けて、具体的な課題などありますか?
新しい環境でやる時はいつも挑戦です。場所が違えば、文化も、食べ物・水、空気、全てが違いますから、その環境下での体調管理が課題です。言語で言うなら、同じ英語でも、アメリカとイギリスは全然違いますから、そこも挑戦ですね。
—ロンドン/ニューヨークと、海外のステージに立つということを意識されたのはいつごろからですか?
意識したのは、おそらく10歳のころからです。でも、意識した…というか、もうそうなるもんだと無意識に知っていました。
—ニューヨーク滞在中に、日々努力していたこと、大変だったことなどはありますか?
ひたすら、イギリスのお芝居メソッドのプライベートレッスンを受け続けました。イギリスはイギリスのメソッドがありますからね。あとは、私はアメリカ英語を学んできましたから、アメリカ英語をきちんと話せる、そこを武器に、アメリカ人よりきれいに話せるように特訓しましたね。アメリカ人と言っても、英語という言語をきれいに発音している方は少ないので、苦労しました。今は、イギリス英語も特訓しています。
—ニューヨークから受けた影響でもっとも印象に残ったことは?
エネルギーです。夢を追いかけて集まっていらっしゃる方々が多いので、そういった方々のエネルギーは本当に勇気と喝を頂きます。
—日本にはない、ニューヨークの良さは何ですか?
それぞれが好きなように生きているこの自由さですかね。他人の目を気にしない、自分がやりたいと思っているからやる、という自由さ。笑いがでるくらいさまざまな方々がいますが、この多様性の共存は素晴らしいと思います。
—最後に、ニューヨークで今熱い、お薦めのブロードウエーショーはありますか?
最近見たのは「War Horse」ですね。馬のパペットが出てくる作品です。今回の「もののけ姫」の舞台でもパペットを使うのですが、それの勉強も兼ねて見てきました。モノに命を吹き込むとはこういうことか、と教わりました。お薦めですが、つい最近終わってしまったんですよね。すみません。
—ありがとうございました。
About
【プロフィール】
Yuriko Miyakeさん。9歳からジャズダンス・モダンダンスを習い始め、11歳で初めて舞台に立つ。以来バレエや声楽などのクラシックなボイストレーニングを始め、さまざまな講演に出演。14歳でミュージカルスクールに通い始め、「アラジン」「オズの魔法使い」「ピーターパン」などで絶賛を受ける。19歳でアメリカ、シェナンドア大学に留学し、ニューヨーク、メリーランド、バージニア、ペンシルバニア、カナダ、台湾とツアーを行う。2007年からニューヨークに移住し、公演を重ねた。2012年には日本映画界で銀幕デビューを果たした。
【舞台版もののけ姫について】
1997年に上映された映画「もののけ姫」は自然と人間の関係をテーマとした宮崎駿監督による作品。スタジオジブリによると、今回の舞台化は宮崎監督と親交の深い「ウォレスとグルミット」のニック・パーク監督からのオファーを受け、宮崎監督が直々にゴーサインを出したもの。舞台はイギリス「New Diorama Theatre」で4月2日~6日。ロンドン公演のチケットはすでに売り切れ。
Yuriko Miyakeさん オフィシャルウェブサイト
http://www.miracleyurikomiyake.com/
Whole Hog Theatre
http://wholehogtheatre.com/doing-it