マンハッタンのマディソン・アベニューに2月9日、「エルメス」の世界初となる男性専門店「エルメス メン」(690 Madison Avenue, New York)がオープンし話題を呼んでいる。
いまだ不景気の暗雲漂うニューヨークに新店舗を展開したエルメスは昨年、同ブランドを代表するバッグ「バーキン」と「ケリー」の売り上げが8.5%上昇した。南北アメリカでの利益の伸びは20%を記録し、アジア(12%)、ヨーロッパ(9%)を大きく上回る。ニューヨークの金融街にも店舗を持つ同ブランドは、景気後退の影響を受けていないようだ。
2000年にオープンした「エルメス」旗艦店(691 Madison Avenue, New York)の真向かいに出現した男性専門商品を扱う4階建ての同ブティック。1階の総合売り場では、シャツやネクタイ、香水、財布などの革製小物などを扱い、2階ではニット、スポーツウエア、ベルト、バッグを販売。スーツ、靴、ブリーフケースなどのビジネスアイテムを3階にそろえ、4階ではテーラーとオーダーメードのスーツとニットウエアを取り扱う。
エルメスは、同ブティックオープンに伴い、新ラインとして「自由の女神」や「リンゴ」をモチーフにした、ニューヨーク限定デザインのシルク製ネクタイ(4色)を用意。裏には新ラインの特徴である「Hermes Homme」の文字が施されている。
同ブティックではまた、ハンドメードの野球グローブ(8,500ドル)もエルメスの新商品として販売する。エルメスUSAのロバート・チャベスCEOは「世界初の男性ブティックがニューヨークにできるならば、グローブを作らねばと思った。皮とステッチに至っても我々のブランドにぴったりだ」と話す。ヤンキースの本拠地に合った商品展開も試みる。
営業時間は、月曜~水曜、土曜=10時~18時、木曜=10時~19時。日曜定休。