ニューヨーク市内の教会St. Anthony's Church（154 Sullivan St.）で10月9日、チャリティーイベント「Slice Out Hunger（スライス・アウト・ハンガー）」が開催された。

イベントの様子

　今年で5回目となる同イベントはマンハッタンやブルックリンのピザ屋が1枚1ドルでピザを売り出し、その売り上げ全額をニューヨーク・フードバンクに寄付するのが目的。もともとはニューヨークのピザ屋巡りツアーを行うScott's Pizza Tours（スコット・ピザ・ツアー）が社内の祝いでピザパーティーを開いていた。次第にオーナーのスコットさん宛てに市内のピザ屋からピザが寄付されるようになり、街に貢献したいと思ったスコットさんがピザ1枚を1ドルで売り出すことにした。人気店のピザが1ドルで食べれるといううわさは瞬く間に広がり、長蛇の列ができた。

　イベント当日、開始時間前にも関わらず教会を囲むように100人以上が今かと待ち構えていた。参加したピザ屋は43店舗。ピザが1ドルで買えるともあり、来場者は10枚～20枚分のチケットを購入した。入り口ではピザを入れるピザボックスが配られ、参加者はどのピザを食べるかを慎重に選びながら列を進んだ。中には全店舗のピザを試そうといる人の姿もあり、箱からこぼれ落ちそうになるくらいピザを入れていた。

　3時間ほどのイベントで2万ドルが集まった。お金はホームレスなど生活困窮者に配る100万食分の食事が賄える。友達と参加したエリカさんは「ピザが安く食べれると友だちに聞いて来たけど社会の役に立つならばいつでも参加したい」と話していた。