男性特有の病気の認知度や健康意識を高めることを目的としてチャリティーを行う団体「Movember(モーベンバー)」が現在、毎年11月の「前立腺がん啓発月間」として口ひげを生やすキャンペーンを行っている。
口ひげの俗称「Mo」と11月の「November」を掛け合わせた造語「Movember」は、Movember 1st (11月1日)に口ひげを全てそり、30日間かけて口ひげを伸ばすキャンペーン。オフィシャルルールでは伸ばすのは口ひげのみとされており、あごひげなどは対象外。
口ひげを生やして周囲から「なぜ生やしているのか」と聞かれたときに病気について説明をしたり、積極的に検診を受けたり、寄付金を募ったりしながら、男性特有のがんについての理解を深めることが目的。女性の乳がんキャンペーンにピンクリボンが使用されているように、伸ばした口ひげをリボンの代わりとして世界各国でキャンペーンが行われている。
同キャンペーンでは口ひげを生やす男性を「Mo Bros」、その男性たちを支える女性を「Mo Sistas」と呼んでいる。12月7日にはニューヨークの「Terminal 5」(610 W 56th St.)で「NEW YORK GALA PARTÉ」と呼ばれるパーティーが行われ、多くのMo BrosとMo Sistasが口ひげに合うドレスアップや仮装をし、7部門の「Mo Awards」を競う。
昨年は20万9000人のアメリカ市民が同イベントに参加し、2,100万ドルの寄付金が集まった。集まった募金は、がんと診断された患者や家族を勇気づけ、情報や支援を提供する「LIVESTRONG Foundation」や「前立腺がん基金(PCF)」などに寄付される。