ニューヨーク市内に初の手数料無料ATMが11月4日、設置された。同ATMはブルックリン、マンハッタン、クイーンズの3区内25カ所に設置され、手数料を広告収入で賄う「FreeATM」によって展開されている。
同プロジェクトはカユガ・ベンチャー・ファンド(CVF)の投資家たちの支援によって実現した。共同創設者で最高経営責任者のクリントン・タウンゼントさんは、「お金のある無しに関わらず、誰もがATM手数料を支払いたくない。消費者が生活拠点のATMを利用することで地域の活性化につながれば」とコメントする。
通常、口座を開設している銀行以外のATMで現金を引き出すと、1~3ドルの料金が発生する。「FreeATM」ではどの銀行口座を所有する人でも、10秒間のビデオ広告を見るだけで無料で利用できるシステム。消費者が利用の際に見る広告は設置された地域や設置場所などにより異なり、ターゲットを絞ったマーケティングが可能となる。
同ATMは市内の小売店から設置の強い要望を受けており、2014年12月には計55カ所で利用できるようになり、最終的に市内で250カ所になる見通し。その後はボストン、フィラデルフィア、ワシントンD.C.などの主要都市への拡大を予定している。