近年ニューヨークの街角では、恵まれない人々へ配布をうたった古着の回収ボックスが増え続けている。しかし昨年、ニューヨークタイムズをはじめとする大手メディアが、こうしたボックスの多くが不正な業者によって設置されている実態を明らかにし、問題化していた。
問題視されている業者は、チャリティーを装った服の回収ボックスを人通りの多い場所などに許可なく設置。寄付された服を国内外のリサイクル業者へ転売し、利益を得ているという。昨年度は、およそ2000を超えるボックスが不正に設置されたと見られている。
ボックスが不正に置かれた敷地の所有者は、管轄の衛生局に撤去を申請しなければならないが、手続きの処理に時間がかかるため対応が遅れていた。しかし、今年に入ってからそうしたボックスの回収が急速に進んでいる。
これまで利用していた人は「紛らわしい方法で不正に服を集めるのは問題と思う反面、リサイクル手段として活用していたので撤去を残念に思う」と話す。