ニューヨークのジャパン・ソサエティー（333 E. 47th St.）で7月14日から、北米最大の日本映画祭「JAPAN CUTS（ジャパン・カッツ）」が開催されている。

　2007年の開始以来、約5万人の観客を動員し、全米初公開作品を多く含む250本以上の邦画を上映してきた同映画祭は今年で10周年を迎えた。今回は過去10年間を振り返り、日本映画の次の10年間を見据えた最新長編作品26本と短編作品21本、名作3本を全作英語字幕付きで上映。上映作は「モヒカン故郷に帰る」「顔」「バクマン。」「恋人たち」 など、さまざまなジャンルで幅広い年齢層を対象とする。

　「シェル・コレクター」「バクマン。」と「恋人たち」に出演しているリリー・フランキーさんには日本映画界に貢献している監督や俳優の功績をたたえる「CUT ABOVE賞for Outstanding Performance in Film」が贈られる。他にも沖田修一監督と女優の前田敦子さん（「モヒカン故郷に帰る」）や呉美保監督（「君はいい子」）、渡辺謙作監督（「エミアビのはじまりとはじまり」）をはじめとするゲスト16人を迎える。

　今年は初の試みとなる、活気ある日本映画界の発展に貢献するプログラムとして、将来有望な映像作家が35ミリで撮影した短編作品を紹介する、「ジャパン・カッツ！2016マイクロシネマ：若手映画作家育成プロジェクト」も開催。2006年から2015年の間に製作されたえりすぐりの10作品を上映予定。

　チケットは、一般＝14ドル、ジャパン・ソサエティーメンバー、シニア、学生＝10ドル。今月24日まで。