マンハッタン・ミッドタウンにある米国郵政公社(USPS)ビル「モーガン郵便物集配施設」(421 8th Avenue, New York)が、屋上緑化によるエネルギー使用量の削減に成功している。
同施設7階の屋上は、マンハッタン最初で、ニューヨーク市内では最大規模の「グリーンルーフ」として昨年7月に完成。同社が行う環境問題対策の一部として、2015年をめどに30%のエネルギー使用量削減を目標に建設した。建設当初は同グリーンルーフにより、冷暖房費約30万ドルの節約を推定されていたが、1年が過ぎた現在で目標までの3分の2以上を達成した。
同施設副責任者のトム・サムラさんは「実施以来、目標を大きく上回る100万ドル以上の省エネを記録した」とコメント。1カ月平均にして、エネルギー使用量は40%、費用は15%の削減となる。
2.5エーカーに及ぶ敷地内には、多年草を含む小木や、コーラルカーペットなどの先住植物、維持管理不要の芝が植えられているほか、ウッドデッキなどに使われるブラジル産のイペ材を使用したベンチ14個も設置。持続性を考慮し建設された同グリーンルーフの寿命は50年とされる。