ニューヨークのマイケル・ブルームバーグ市長は9月15日、ニューヨークの公園やビーチでの喫煙を禁止する法案を発表した。
ニューヨーク市では、会社やレストラン、屋内プレイグラウンドなどでの喫煙を禁止してから約7年がたち、35万人の禁煙につながったとされる。今年7月には、たばこ税の値上げにより、1箱が約11ドルに値上げされるなど禁煙対策に力を入れている。
今回発表された法案では、公園やビーチの禁煙を強制。禁煙エリアの中には、セントラル・パークや人気の空中公園「The High Line(ハイライン)」、「Water Taxi Beach(ウオーター・タクシー・ビーチ)」を含むほか、タイムズスクエアや34丁目のヘラルドスクエア周辺車道を整備して作ったベンチエリアでの喫煙を禁止し、50ドルから250ドルの罰金も科す予定。
回避できる3つの死因の一つとされる喫煙。ニューヨーク市は、近年の研究結果から、1メートル以内で吸引した副流煙は、屋内外問わず人の健康を大きく妨げるという結果を指摘。ブルームバーグ市長は「科学では明らかになっている。屋内、屋外に限らず副流煙は健康を害する。この法案が通れば、ニューヨーカーは副流煙を気にせずに散歩や、ビーチでの時間を楽しめる」と話す。
また、ニューヨークのビーチで見られるゴミの75%が、分解に18カ月を要するたばこの吸い殻であることから、環境美化の利点も強調。同市が行った調査から、65%のニューヨーカーが法案を支持していることがわかっている。