ニューヨーク・ダウンタウンの「South Street Seaport Museum」(12 Fulton Street, New York)で9月15日、写真家、アルフレッド・スティーグリッツの写真展「Alfred Stieglitz New York」が始まった。
写真史とモダンアート史に影響を与えた人物として、また、アメリカの画家、ジョージア・オキーフの夫として有名なスティーグリッツは、20世紀初頭に写真家として活躍。「アート写真界の伝説人物」「近代写真の父」とも呼ばれている。
同展では、高層ビルや地下鉄、街頭など、スティーグリッツが人生のほとんどを過ごした、典型的なニューヨークの街並みを撮り収めた作品39点も収集。1932年にスティーグリッツさんのギャラリーで展示されて以来、これらの作品が1カ所で展示されるのは約80年ぶりとなる。
3部構成の同展は、初公開となるスライド、1893年~1916年のプリントなどを展示した、スティーグリッツさんが開設したギャラリー「291」の精神を想起するセクションで始まる。続いて1930年代にギャラリーやマンハッタンのアパート窓から撮られたポートレートの展示。最後はニューヨークのポップカルチャーとファインアートをとらえた作品に加え、ポール・ストランドやルイスハインなどの作品を加えた展示で締めくくる。
同展キュレーターのボニー・ヨケルソンさんは「スティーグリッツさんが過ごした時代に、ニューヨークはモダンな街へと変化した。この展示は、彼の写真をよく理解できる貴重な機会だけでなく、彼が見たニューヨークのポップカルチャーと別の写真家との観点を比べる機会も提供する」と紹介する。
開館時間は10時~16時、月曜休館。入場料は、一般=$12、学生=$10、子ども=$8(5歳以下は無料)ほか。2011年1月10日まで。