ニューヨーク州税当局は、2007年9月から無税としていた110ドル未満の衣料品・靴に対し、10月1日から4.375%の課税を再開する。
ニューヨーク市では衣料品・靴が無税商品の一つで、同市で買い物する場合、単価110ドル以下の商品は無税、111ドル以上の商品には、4.375%の州税のみが課税されていた。今回の州税の再開で110ドル未満の衣料品・靴にも4.375%が課税されることになる。
商品のカテゴリー別に消費税率を設定する同州は、過去5年間で、衣料品・靴への課税率を大幅に改正した。同市が単価110ドル以下の衣料品・靴に対する消費税を廃止した2005年8月31日までは、すべての商品に8.375%の消費税が課せられていた。その後、同カテゴリーの110ドル以下の商品に関しては市税が免税になり、州の消費税4.375%のみの課税、そして2007年9月1日には州税の免除を開始した。
同市は、今年3月に加糖飲料に対する課税「ソーダ税」の導入を議会で討議したほか、7月1日から施行した「たばこ増税」で、過去10年間で2倍以上の値上がりとなった。最近では、スライスしたベーグルに課せられる「ベーグル税」徴収の強化が話題になり、増税に対する市民の注目が集まる。
感謝祭、クリスマスと、アメリカで最もにぎわいをみせる商戦期間前に施行される今回の改正。マンハッタン対岸のニュージャージー州、隣のペンシルベニア州は、衣料品・靴が無税のため、今年のホリデーショッピングは消費者の動きが気になるところだ。