格子状に構成されたマンハッタンの東西に走るストリート上にぴたりと日が沈む自然現象「マンハッタンヘンジ」が5月30日、今年も多くの人を魅了した。
同現象は、アメリカ自然史博物館ローズセンターのヘイデンプラネタリウムで、ディレクターを務める天文物理学者ニール・ド・グラス・タイソンさんが、世界遺産であるイギリスの「ストーンヘンジ」にあやかり2002年に命名。ストーンヘンジでは、直立した石に整列するように夏至の朝日が昇り季節の変わり目を表すが、マンハッタンヘンジでは夏至を挟んだ5月と7月の年2回、ビルの間にすっぽりと太陽が沈み、街中にオレンジ色の光を放つ。
今年は5月30日の日の入り時間20時17分までに起こる同現象を一目見ようと、ベストロケーションの一つとされる42丁目の1番街にも多くの人が集まった。中には、3時間前からカメラ持参で場所取りする人の姿も。今年2度目となる7月は、12日の日の入り20時25分までの約15分間。
マンハッタンヘンジのもう一つの醍醐味(だいごみ)として、5月の同現象翌日と7月の前日にはビルの間の地平線上に丸い太陽が、ぴたりと位置するところが見られる。これにより、5月31日も路上では夕日を眺める人の姿が多く、2日間にわたる自然現象でニューヨークはにぎわいを見せた。7月の太陽全体が見られる日は、11日の日没まで。