ニューヨークで最も豪華なクリスマス・イルミネーションを誇るエリアとして知られているブルックリン南西部、イタリア系アメリカ人が多く居住する高級住宅街「ダイカー・ハイツ」には毎年約10万人を越える見物客が訪れる。
2階建ての高さがある巨大サンタや兵隊などの人形、電球でできたトナカイや雪だるま、もみの木などのクリスマスを代表する装飾品のほか、電動式の回転木馬や観覧車などの、各家庭のイルミネーションはどこも本格的。中でも、20年以上続いているポリゾット邸(1145 84th Street,New York)のイルミネーションは同エリアの名所となり、訪れた見物客から寄せられた募金は、アメリカ・ガン協会への寄付されている。同邸のイルミネーションを手掛けるメカニカル・ディスプレー社のルーさんは「今年は感謝祭後から8人の職人が3日間にわたり(約24~30時間)装飾品を組み立てた」と話す。
マンハッタンから車で約20分ほどの同エリアには、期間限定でイルミネーションツアーのバスも運行され、週末になるとデコレーションされた住宅の庭ではサンタクロースの姿に扮(ふん)した家人が見物に訪れた子どもたちにキャンデーを配り、記念撮影する姿も見られる。
地元ブルックリンから家族で来たインガーさん夫妻と8カ月のアンジェリカちゃん。「このエリアには毎年遊びに来ている。今年は家族3人で初めてのイルミネーション見学。とても豪華でいい思い出ができた」と話す。
夕暮れから深夜まで、クリスマスシーズンは毎日明かりがともされている。