2013年のF1グランプリ開催地が、ハドソン側を挟んでニューヨークの西側に位置するニュージャージー(NJ)州に決定した。
ウエスト・ニューヨーク町とウィーホーケン町をまたいで新設される、ニュージャージーGPのサーキットは全長約5.1キロの時計回りコース。ハドソン川沿いにそびえる玄武岩の崖(パリセード)という独特な地形を利用した、F1史上初となる約45メートルの標高変化を含む過去にないサーキットとなり、マンハッタンを背景にした走りが売りとなる。
25日に開かれた会見で、NASCARのプロモーターでレースアドバイザーのH.A.ウィーラーさんが「長い間開催地を探していたが、グーグルマップでこの土地を発見した」とエピソードを披露し、周囲を笑わせた。「歴史上最も素晴らしいレースの一つになることは間違いない」とも。
ガレージとピットは、マンハッタンの55丁目に平行するウィーホーケンのフェリー乗り場「ポートインペリアル」付近で現在工事が進む。建設・運営には市民の税金や公的助成金は一切費やされないという。
2013年6月の3日間に渡り開催が予定される同GPでは、金曜にフリー走行を行い、土曜に予選、日曜に決勝を開く予定。NJのクリス・クリスティ州知事は「それぞれのレースには10万人の観衆を見込み、周辺ビジネスやホテルを3日間にわたり利用する。地域活性化は絶大」と期待を寄せる。
ウエスト・ニューヨークのフェリクス・ロケ町長は「ハドソンのモンテカルロ」と銘打ち、モナコGPに匹敵するコースとアピール。「子どもたちにとっても忘れられない体験になるだろう」と話す。