米プロバスケットボール協会(NBA)ニューヨーク・ニックスの17番、NBA初となる東洋系米国人2世選手、ジェレミー・リン(23)が地元ニューヨークで大旋風を起こしている。
台湾人の両親の下、カリフォルニア州で生まれ育ったリン選手は2010年にハーバード大学卒業後NBA界入りを果たしたが、昨年末に2チームを渡り歩き12月にニックスに入団した。今月4日に25得点を決めて以来、チーム7連勝に貢献し(2月16日現在)、今ではNYをはじめ全米で話題持ち切りの社会現象となっている。
巷では「インサニティー(常軌を逸した)」と選手の名字「リン」を掛けた「リンサニティー」という造語も登場。米メディアが連日報道する中、リンサニティーの文字が入ったTシャツも出回っている。
NFLの優勝チーム、ニューヨーク・ジャイアンツ熱も冷めきらない地元では、タイムズスクエアのスポーツ用品店「Modells(モデルズ)」(234 W 42nd Street, New York)でもリン選手のグッズは売り切れ続出。店内では性別、年齢、人種問わず、サイズの在庫を求める客の姿が絶えない。
自身もニックスファンで既に観戦に行ったという同店マネジャーのマーク・サックスさんは「今月5日に完売してから大量に発注したが、サイズによっては品切れが続いている」と話す。
Tシャツを買いに来ていたNY在住の会社員スタン・ワンさんは、リン選手と同じ米国で生まれ育った台湾系米国人。「リンはアジア系アメリカ人の鏡。くじけない根気も見習うべき人物。来季はもっと良い契約条件に値する」と称賛。リン選手の今後に期待を寄せた。