米ドーナツチェーン「Dunkin’ Donuts(ダンキンドーナツ)」(本社=マサチューセッツ)が8月16日に発表したモバイル決済のアプリが、ひそかな話題を集めている。
競合であるスターバックスを抜き、ニューヨーク市内に460店舗以上を構える同チェーン。今回リリースしたアプリは、スターバックスが2010年に発表したモバイル決済アプリ同様、アプリに搭載されたバーチャルカードに入金することで、iPhoneとアンドロイド携帯、iPodでの支払いを可能にする。
同アプリには、コーヒーを売りにするチェーンでは初の試みとなる、ギフトカードの送信機能「mGift」を搭載。テキストメッセージ、Eメール、フェイスブックから家族や友人にギフト券が贈れる。ほかにも、商品メニューや店舗検索、ツイッター、フェイスブックなどのSNSとの連結機能も備える。
現在タイムズスクエアの電光掲示板では、特別デジタルサイネージを使い、同アプリをプロモート。各店舗では店員がアプリの説明書を持ち歩くなど、普及に力を入れている。ミッドタウンの同店で買い物していたスティーブ・デニスさんは「まだ実際使ったことはないが、いいアイデア」と話す。
今月初めにはスターバックスがモバイル決済サービスを開発するSquare社と提携し、今秋リリースを予定する新モバイル決済アプリの準備を進めていると発表。今後のモバイル決済の動向に注目が集まる。
ダンキンドーナツのアプリはiTunesストアとGoogle Playから無料ダウンロードできる。