ニューヨーク・ブルックリン地区のコニーアイランド内にあるニューヨーク水族館(602 Surf Ave.)が、5月25日に施設の一部を再開すると発表した。
昨年ニューヨークを襲った大型ハリケーン「サンディ」。ニューヨークの南に位置する同水族館は浸水と洪水により建物や展示場が大規模な被害を受け、10月29日の夜以降は閉鎖に追い込まれていた。特に施設内部ではエアコンディショナー、ヒーター、電源供給と水槽管理システムが大きなダメージを負った。タンク数個に住んでいた魚と無脊椎動物が犠牲となったが、幸いにも施設内で飼育されていた動物への被害は小さかった。
7カ月ぶりの部分的な再開には、フィジーのサンゴ礁やアマゾンの森林を再現した展示場や、アシカ、ペンギン、ラッコなどを展示している外部スペースなども含まれる。破損の修復から新しく生まれ変わったアクアシアターでは新たなアシカショーを繰り広げる。
野生生物保護学会のCEO・クリスチャン・サンパーさんは「コニーアイランドの経済にとって、水族館の再開はとても重要。我々は水族館に住む動物たちの命と安全を最優先に懸命に働いてきた。再開を望んだ多くの米市民には勇気をもらった。このニュースを発表できることをとてもうれしく思う」と話す。ニューヨーク水族館には毎年75万人の来場者が訪れ、5800万ドルの経済効果をもたらす。
施設の再開に伴い、これまで水族館で行われていた教育プログラムも部分的に再開する。再開されるプログラムには、10代の水族館ガイド育成、学生のサマー・キャンプ、教育者のためのセミナーなどが含まれる。