ニューヨークの観光名所ロックフェラーセンタープラザ(45 Rockefeller Plaza)に、9体の巨大人間像が出現し、通行人たちの目を引いている。
同作品は大掛かりな野外アート展示を企画するアート助成団体「Public Art Fund(パブリック・アート・ファンド)」が手掛けた。同団体は過去にいくつもの野外アート展示を行っており、中には日本人アーティストの村上隆さんや西野達さんの作品も含まれている。
今回は、現在ニューヨークを拠点に活躍するスイス生まれの芸術家ウーゴ・ロンディノーネさんが手掛けた「ヒューマン・ネイチャー」。古代の歩哨のように崇高にそびえ立っており、全長は5~6メートルにも及ぶ。巨大な森の中に住む巨神兵のような迫力を持っており、周囲の高層ビルに引けを取らないの存在感を放つ。ペンシルバニア州北部にある採石場のブルーストーンを使用しており、ロンディノーネさんによって彫刻された9体はそれぞれ個性的な顔と表情を持っている。
今回の展示を受けて、マイケル・ブルームバーグ市長は「ロックフェラーセンタープラザは世界で最も美しい公共スペースの一つ。近年、このように野外アートを展示できるのはパブリック・アート・ファンドの努力のたまものであり、大変感謝している」と話した。作者であるロンディノーネさんは「今回の作品は地球とつながっているがミステリアスな人間の魂の象徴的な姿を表現したもの。このように自分の作品が多くの人の目に触れてうれしい」と話した。
展示は6月7日まで。