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NYで活動中の日本人ダンサーにインタビュー コロナ前と後の活動状況と事情

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ニューヨーク でダンサーとして活躍する西岡翼さんに、これまでの経緯とCovid-19がもたらした影響、今後のご自身の活動の展望を聞いた。

ダンスを始めたきっかけと自己紹介

 

—簡単に自己紹介をお願いします。

生まれは大阪で育ちは千葉です。もともと体を動かすことが好きで、7歳から妹に影響を受けてクラッシックバレエを始め、9歳からモダンダンスも始めました。大学に入学してからはコンテンポラリーダンスを中心に活動しています。10歳の時に主役をやらせてもらった舞台で、始まりも終わりも自分にスポットライトがあたり、子どもながらにアドレナリンがすごく出て言い表し難い快感を感じ、完全に魅了され、この世界で生きていこうと思うきっかけになりました。そこから一心に今までやってきて、千葉県選抜新人舞踊公演モダンダンスジュニア部門・新人部門ともに第1位を獲得。その他にも日本で50年以上も歴史のある埼玉全国舞踊コンクールで3位入賞、国内外でも有名なNBAバレエ団の主催するコンクールでは2位に入賞したりなど様々なコンクールで賞を頂けるようになりました。

—いろいろダンスを学ばれたところ、なぜコンテンポラリーなのですか?

なぜ現在コンテンポラリーなのかと聞かれるのですが、バレエやモダンダンスは、踊り手が脚本や音楽を忠実に表現することで評価される部分が多いのですが、コンテンポラリーは踊り手のユニークさや表現力に対しての評価の比重が多いです。自分は演者として自分を表現したいという想いが強いので、一番コンテンポラリーが一番合っていると感じています。ただし自由度が高い分、難しさを感じる部分も多いです。

ニューヨークについて

—ニューヨークに渡米したきっかけは?

僕は身長が157cmで日本でパフォーマンスするには小さい方で、当時強いコンプレックスがありながら日本で活動していました。その頃教えてくださっていた清水フミヒト先生は自身が過去にニューヨーク で学ばれた経験から、コンプレックスを武器にして活躍できる場がニューヨークにあるのではと、渡米を勧めてくださいました。踊りのスタイルもニューヨークのものに近かったということもあったようです。その後、ニューヨークで観たショーでいろいろな身長の人、肌の色の人が自分の個性はこうだと見せつけながら踊っているものがあり、自分も身体的特徴やキャラクターを前面に押し出し、これが自分だとパフォーマンスできるようなショーに参加したいと舞台はここだと感じました。一人一人違っているのにとても綺麗で、虹色に見えて、ニューヨークに魅力を感じました。ニューヨークで踊ってみたいと心から願っている時に、タイミングよく日本のコンクールで賞を頂いたことも契機となって渡米を決断しました。

—渡米されてからはどういう活動をされていましたか?

ニューヨークに来てからはプロダンサーを育成する「The Ailey School」という学校に特待生として在籍し、エンターテインメントの宝箱と世界的に評されるリンカーンセンターでAlvin Ailey Companyの舞台に出演しました。リンカーンセンターは舞台の構造も観客の視線もこれまで経験した舞台とは全く違い、プレッシャーを感じましたが得られえる快感も多く、まだ次も演じたいと強く思っています。その他、Vashti Dance Theatre や i KADA Contemporary Dance Companyをはじめとした様々なカンパニーに所属。 ニューヨークやワシントンで子供達にダンスを教えたり、自身の作品も発表したり活躍の場を徐々に広げてきていたところで、今回のCovid-19の影響を受けました。

Covid-19が活動にもたらした影響について

—Covid-19感染者がニューヨークで増えてご自身の活動にどう影響がありましたか?

3月が始まったばかりの頃はまだオーディションやリハーサルも行われていたのですが、4週目から決まっていた公演もリハーサルも全部キャンセルになりました。キャンセルになった仕事の数は10~15個くらいありました。何より悲しかったことは、一緒に活動していた日本人のダンサーやアーティスト仲間がVISAの関係や仕事がなくなったことでたくさん帰国してしまったことです。エンターテインメント業は生活必需品ではなく、人々に楽しむ余裕があってこそ成り立つ産業だと実感させられました。リハーサルや打ち合わせは全てオンラインになり、ネットワークの不具合などで動きを合わせることに若干のズレがでてしまったり、人によって左右の画面設定が違ったり、何より画面からは人の息遣いが伝わらないので、動きは合わせられても気持ちは合わせられなかったり、最初は慣れずかなりストレスになりました。

慣れない部分もまだ多いですが、移動せず好きな先生のレッスンを効率良くオンラインで受けられたり、毎年打ち合わせに日本まで行っていたことがオンラインでできるようになり、お金と時間を節約できたりと良い面もあります。(悪いところばかり目を向けても仕方がないので最近は良い面の方を見るようにしています。)まだ屋内では公演再開の見通しは立っていませんが、野外公演については少しずつ再開の見通しが立ってきそうです。野外は日差しだったり風だったり、動きと自然がシンクロすると屋内の舞台装置より心を動かすこともあるので、機会がありましたらぜひ見てみてほしいです。

—まだ大変な状況が続いていますが、今後の展望やメッセージはありますか?

エンターテインメントは人々に余裕がないと楽しむことはなかなか難しいですが、大変な状況が長引いて人々が疲弊してきたきた中、元気付けるのもエンターテインメントではないかと感じています。比較的ビジネスがスローになってきている中で、人々も自宅で過ごす時間も増えてきたので、最近NetflixもYoutubeも見飽きたなと言う方がいたら、是非演者の息遣いが感じられるようなミュージカルなどのショーを見てみてほしいです。もしミュージカルから一足踏み入れたいと言う方はコンテンポラリー見てください。日本においては特にコンテンポラリーの知名度がまだあまりないので、布教活動をしていき、日本の皆さんに馴染みのあるダンスとして認知されるまで持っていきたいです。また最後に、もし現在ダンスをされていて、留学を考えている方がいたら、純粋にやってみることをおすすめしたいです。自分自身が渡米して日本との文化の違いに戸惑うこともありましたが、実力があればリスペクトされるのはアメリカの方だと感じています。大変な状況下ではありますが、もし挑戦してみたい気持ちがあれば恐れずやってみてください。

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—ありがとうございました。今後のご活躍をお祈りします。

About

【プロフィール】

西岡翼(にしおか・つばさ)さん
1994年5月11日生まれ。大阪出身、千葉育ち。
山田あつこ氏、清水フミヒト氏に師事。
2001年からダンスを始めて、様々なコンクールで賞を受賞。舞踊だけでなく、殺陣や演劇の公演にも参加。自分の可能性に挑戦するために渡米。現在、ニューヨークで6つのカンパニーに所属し、コンテンポラリーダンスを世に普及するべく活動している。また、日本でACC(公財)荒川区芸術文化振興財団主催「すぐcocoアート!!」に毎年参加し、子供たちと触れあい、後進の育成にも力を入れている。

西岡翼さん インスタグラム
https://www.instagram.com/tsubasa_nishioka/?hl=en

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