今年8月からニューヨークで営業を開始した市公認の新タクシーサービス「アウターボロータクシー」が広範囲で普及を始め、ビッグアップルにちなみ青リンゴ色に塗られたタクシーが至る所で目撃されるようになった。
同サービスは市民がより良いタクシーサービスを受けられるようにと、マンハッタン区以外でのサービス強化を目的とし導入された。ニューヨークのタクシーといえばイエローキャブが有名で、多くの市民や旅行者が路上で手を挙げる光景はよく見かける。しかし、97%のイエローキャブはマンハッタン区と空港で乗客を乗せていて、それ以外の場所でイエローキャブを呼び止めることは難しい。そのため、マンハッタン区以外に住む80%のニューヨーカーは、ハイヤーサービスを利用するほか、ライセンスを持たない「白タク」と呼ばれる違法キャブに捕まることが多い。
アウターボロータクシーはマンハッタン区と空港を除いたクイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、スタテン・アイランドでの営業が許可されている。イエローキャブとの差別化を図るため、車体をアップルグリーンで統一し、通称「グリーンキャブ」と呼ばれる。8月初日は4台からスタートさせたが、現在では広範囲で普及し始め、1300件の営業許可証が発行されている。今後3年で1万8000台の導入を目指し、利便性の向上を目指す。
市内には「gogreenride」と呼ばれる類似したグリーンの車体のカーサービスも存在し、混乱を招く市民も多い。グリーンキャブは車体上部にランプ、車内に料金メーターが設置され、ドアに「NYC T BORO」と書いてあるのが目印。