ニューヨークのジャパン・ソサエティー(333 E 47th St.)で11月14日、「日本の家庭の味:カレーライス」講演会と試食会が行われ、多くの料理愛好家やカレーファンが集まった。
講演ではフードライターのハリス・サラットさんが日本の食文化とカレーライスの歴史を紹介した。アメリカでカレーの認知度はラーメンと比べると低いため、サラットさんは日本の日常風景を写したスライドを見せながら、家庭ごとに違った味を持ち頻繁に食卓に並んでいることなどを説明した。
講演に加え、ニューヨークでレストランを経営する小野正シェフによるデモンストレーションが行われ、参加者を前にカレーの実演調理をした。巨大スクリーンに小野さんの手元が映しだされ、具材の切り方やルーの作り方などのアドバイスを交えながら実演。調理が進むにつれ会場内にはカレーの匂いが広まり、「おいしそう」「おなかがすいてきた」など参加者の声が聞こえた。
質疑応答では集まったカレーファンが小野さんへ調理のアドバイスを求め、中にはメモを取りながら熱心に話を聞く参加者もいた。会場では小野さんの本も販売され、多くの来場者がサインをもらおうと並んでいた。講演会後には金沢カレーライス専門店「GO! GO! CURRY!」の試食会も行われ、日本のカレーの味を堪能した。
講演会に来ていた女性は「講演会は楽しかったし、カレーもおいしかった。いつも自分で作るとルーがゆるくなってしまう。今日小野さんからアドバイスをもらったから実践してみたいと思う」と話した。