10月31日のハロウィーンまで残すところ10日を切った。ハロウィーン衣装や各種アイテムを扱うニューヨークのコスチュームショップは、これから最も忙しい時期を迎える。

　National Retail Federationによると、今年のハロウィーン関連商品の売り上げは47.5億ドル（約4750億円）と推測されている。大不況の影響を受けてか、昨年の売り上げ57.7億ドル（約5770億円）から18％の降下と非常に厳しい数字となっている。コスチュームにかける一人当たりの平均予算も、昨年66.54ドル（約6,700円）から今年56.31ドル（約5,700円）と減少傾向にある。

　こうした厳しい経済状況の中でも、ニューヨーク市内の多くのコスチュームショップは大勢の買い物客で終日にぎわっている。マンハッタン内に19店舗を構える「Rickey’s」（509 5th Avenue, New York）は、期間限定店舗を増設し多忙期に対応。20年以上の歴史を誇る老舗「Halloween Adventure」（311 W43rd Street, New York）は、定番のコスチュームから流行を個性豊かに表現するコスチュームまで通年種類豊富なアイテムを取り扱う。昨年タイムズスクエアに2号店がオープン、予想される売り上げダウンとは裏腹に、「今年の方が昨年よりも忙しい。特に夕方は大混雑」とスタッフのルーさん。広々とした店内には、カテゴリー別にさまざまなコスチュームがディスプレーされている。

　「今年一番の売れ筋はマイケルジャクソン。きっとニューヨークの街半分がマイケルになるわ」（ルーさん）。去る6月に他界したキングオブポップのコスチュームは今年飛ぶように売れている。マイケルさんの数ある舞台衣装をまねたコスチュームのなかでも、代表作「スリラー」の衣装は一番人気。赤いジャケットは28ドル～（約2,800円）、上下セットは46ドル～（約4,600円）。マイケル人気には劣るものの、今年就任した「オバマ大統領」のマスクも根強い人気がある。