ニューヨーク州都市交通局(MTA)は1月27日、公共交通機関への「ホバーボード」の持ち込みを全面的に禁じると発表した。
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」に登場し、「未来の世界」の乗り物として印象を残したホバーボード。その舞台となった2015年が到来したということで、昨年末のホリデープレゼントとして爆発的人気を博した。映画とは異なり、自重のバランスで方向やスピードをコントロールする車輪の付いたスケートボードに似た乗り物となっている。
乗りこなすのが難しく、操縦者が転倒する姿をカメラに収めたものが相次いで動画サイトにアップロードされるなどして現在、危険な乗り物としてメディアの関心が高まっている。搭載されているリチウムイオン電池が原因となる爆発・火災の事例も数多く報告されるようになり、単体としての危険性にも注目が集まっていた。
MTAは、もともとスケートボードやローラースケート、スクーターなど個人的な乗り物の使用を禁止してきたが、今回ホバーボードを禁じたのは公共の場で発火・爆発する可能性を重く見たもの。「リサーチによると8割のホバーボードに搭載されている電池が安全基準に達していない」とし、全面持ち込み禁止へと踏み切った。
地下鉄、バスをはじめ、メトロノース鉄道、ロングアイランド鉄道、スタテンアイランド鉄道全線で、車両および駅構内への持ち込みが禁止となる。