日本酒「獺祭(だっさい)」の蔵元「旭酒造」が11月12日、来年建設予定の酒蔵の建設安全を祈願する「地鎮祭(ASAHISHUZO Groundbreaking Ceremony and Japanese Sake Tasting)」をニューヨーク・アップステートに位置するハイドパークで行った。
旭酒造はニューヨーク郊外のスーパーマーケット跡地に大規模な酒蔵を2020年完成予定で新設する。同地は、米名門料理学校の「カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ(CIA)」と道路を挟んだ向かいに位置。約6万2000平方メートルの土地内に、酒蔵のほか精米の施設も建設される。
地鎮祭には、地元の町役場やCIAの関係者を含む約80人が参加。同社の代表酒「獺祭2割3分」が参加者に振る舞われたほか、社長の桜井一宏さんが酒蔵建設プロジェクトの主要メンバーを壇上で紹介し、一人一人に感謝の気持ちを述べた。
主要メンバーであるCIAのリックさんは「日本酒は世界中から生徒が集まるCIAでも注目度が高い。提携を機に伝統的な日本料理だけでなく、日本酒の新たな可能性の発信拠点にしていきたい」と話した。
14日にはニューヨーク・ミッドタウンの「The Redbury(29 E 29th St)」で毎年恒例となっている「獺祭の会(Dassai Sake - Annual Party 2018)」が開かれた。およそ200人の獺祭ファンが集まり、軽食と合わせて高級銘柄「獺祭 磨きその先へ」などの人気商品を楽しんだ。
同会で旭酒造会長の桜井博志さんは「ニューヨークでの酒蔵建設が旭酒造にとって新たなスタートとなる。ニューヨークを世界へ向けた新たな日本酒文化の発信拠点にしていきたい」と意気込んだ。