ニューヨークロースクール(New York School of Law)のマンハッタンキャンパスの寮に住んでいた生徒が3月4日、コロナウイルスに感染したと発表された。同日、同校のクラスは全て休講し、学生寮は閉鎖された。
コロナウィルス(CROVID-19)は風邪やインフルエンザのような症状でとても感染しやすいと言われる。2019年後半に確認され、2020年3月には各国で人の移動に制限がかけられるなど、世界の中心のニューヨーク経済に深刻な打撃を与えている。感染者がニューヨークでも見つかったことにより、住民のみならず留学生らの生活にも大きな影響が出ている。
ニューヨークのマンハッタンでは3月1日に渡航中止勧告となるレベル3のイランに渡航歴のある30代女性がコロナウイルスに感染していることが確認されたことを発端として、3月7日の時点で76人の感染されたことが確認され、それを受けてニューヨーク州アンドリュー・クオモ知事が非常事態意味する「State of emergency」を宣言した。3月9日時点では143人の感染者がでていると地元紙が報道している。
ニューヨーク州には現在、大学だけでおよそ12万人の外国人留学生が滞在しており、多くの学生が春休みを迎えるこの時期に帰国または滞在を延長することの選択を迫られている。マンハッタン、ファイナンシャルディストリクトのプライベートスクール「レマン・マンハッタン」には現在2名の日本人留学生が在籍する。同校では事態が悪化した場合、政府からの通達に従ってクラスを閉鎖することを検討している。また、その場合に備えて生徒へのビデオレッスンの提供などの対策がすでに準備されている。
同校の保護者の一人は「ニューヨークは2004年以降、17もの病院がなくなっています。もしもコロナウイルスが広がってしまったら患者を収容するための病院がないかもしれない。そのために子どもを帰国させることにした」と話す。
ニューヨークの多くの学校ではCenter for Disease Control and Prevention (CDC)や World Health Organization (WHO)の指導に従い、手洗いやうがいなど風邪のときと同じような対策を推奨している。また、マスクの必要などは特にないとしているが、飛行機に乗る場合にはフィルター付きのN95という種類のマスクを勧めている。