ニューヨーク市民や観光客に「ニューヨークへの鍵」を贈るパブリックアートプロジェクト「Key to the City(キー・トゥ・ザ・シティ)」が6月3日、始まった。
同プロジェクトは、栄誉をたたえる目的でニューヨークの英雄や高位の人物に贈られる「市の鍵」を基に、パブリックアート組織「Creative Time」と市が考案。市民や観光客に、ニューヨークの知られざる一面を知り・体験できる「鍵」を無料配布する。
鍵は、ニューヨーク5区に点在する南京錠のマスターキーで、ブルックリン美術館にある秘密のドア、ジョージ・ワシントン・ブリッジのゲート、ブライアントパークの街頭のスイッチボックス、モハメド・アリやマイク・タイソンを生み出したグリーソンズ・ジムのロッカーなどを解錠できる。20以上の美術館や公園などが参加する。
タイムズスクエアの特設キオスクで鍵を配布する。同意書にサインし、鍵を受けたった人はレッドカーペットを歩き署名式へ進む仕組み。配布初日には長蛇の列ができ、「14時に受け付けを開始したが、昼前から列ができていた。とてもエキサイティング」と女性スタッフ。
Creative Timeのアーティスト、ポール・ラミレス・ジョーンズさんは「鍵は2万5千個用意したが、必要であれば1万個を追加する予定」と、反響に応じた対応策はできていると話す。プロジェクト加盟代理店では鍵の複製も可能。多くの人々が鍵を手にすることで、ニューヨークの地域活性化も期待する。
配布時間は14時~20時(土曜・日曜は12時から)。今月27日まで。