グルメの街として名高いニューヨークは、トップシェフによる有名のレストランからB級グルメまで、世界中の食文化が入り混ざり、新しい流行の発信源となっている。イタリア系移民が多い街角にはピザ店が必ずあり、特にピザ生地の薄い「ニューヨーク・ピザ」がその主流として知られている。スライス単位での販売は、同市で見かける独特のスタイルで、1枚99セントの激安ピザから、コールオーブンを使用する老舗まで、市内にはさまざまな店がある。
手軽さ・安さを売りにする「スライス・ピザ」とは異なり、レストランが提供する「グルメ・ピザ」が、新しい食の流行として注目されている。ローマ近郊でレストランを経営するGiulio Adrianiさんは8月、マンハッタン・グリニッジ・ビレッジに「Olio Pizza e Piu(3 Greenwich Avenue)」をオープンした。
ピザ世界選手権優勝した「マルゲリータ」(12ドル)、America’s Plate Culinary大会のピザ部門で優勝した「Argento di Napoli」(30ドル)を含む、18種類のピザを9~30ドルで提供する。スライス・レモンを載せた「Analgitana」(16ドル)や、焼きカボチャとスペックで味付けする「Vesuvio」(18ドル)など、素材を生かしたこだわりの味付けが人気を集めている。
「特徴は、30年以上変わらないスタイルで作る、軽いピザ生地。」同店マネージャーのエミルさん。「本場ナポリのピザは、ニューヨーカーからも評判が良い。」と話す。