ニューヨーク拠点のヒップホップ専門レコード店「ファット・ビーツ(406 Avenue of the Americas)」が9月4日、閉店する。
1994年の開店以降、ロサンゼルス、アムステルダム、東京に店舗を展開。ヒップホップが注目を集めた1990年代初めから音楽・文化をリードし、流行の発信源ともなった老舗レコード店として知られている。ロサンゼルスの店舗も9月18日で閉店予定。
閉店に伴い、ヒップホップ界の時代を築いた有名プロデューサー・DJプレミア、80年代からブレイクダンサーとして活躍、現在は地元ニューヨークと世界のクラブシーンを盛り上げるDJとして知られるトニー・タッチさんなど、同店にゆかりのある有名DJが連日店内でパフォーマンスを行なっている。
2004年に大手チェーンのHMVがアメリカ最後の店舗を閉店後、2006年にはタワーレコードも閉店となった。同市タイムズスクエアのシンボル的存在としても知られた、Virgin Mega Storeも昨年閉店し、時代の流れによる流通形態の変化を受け音楽市場への影響がうかがえる。
閉店に際して、Joe Abajian社長は「今後はオンラインストアを継続しながら、将来的に店舗を構える可能性も考慮していきたい」とコメントを寄せている。
パフォーマンス・スケジュールはサイトで確認できる。