NFLのニューヨーク・ジャイアンツとニューヨーク・ジェッツが共同で建設し、今年ニュージャージ州に完成したニュー・メードウランズ・スタジアムが、そのハイテクな設備で話題を呼んでいる。
敷地面積が旧スタジアムの約2倍の広さになった一方、座席数はわずか5,000席増の8万2,500席。主に拡大したのはパブリックスペースで、売店の数は262店から800店舗に、トイレの数は860個から1,350個に、それぞれ大幅に増設された。
新スタジアムは2チームがシェアすることもあり、外観やスタジアム内のビデオボードはスイッチ一つでジャイアンツカラーのブルー、ジェッツカラーのグリーンに変身する。スタンドには巨大HDスクリーン4台、場内の至る所にHDモニター2,200台を設置し、試合の模様や最新情報を流す。
子連れファン向けに、電子ブレスレットの貸し出しサービスも用意。GPS機能を搭載したこのブレスレットを子どもの腕にはめておけば、万が一迷子になっても直ちに子供の現在地をトラックし、防犯カメラで動きや位置を確認できるシステムだ。
スマートフォンユーザー向けに現在、専用アプリの開発も進められている。試合のリプレー映像や選手の統計、チーム情報、ファンタジーゲームへのアクセス以外に、スタジアム内のナビゲーション機能の搭載も予定する。同アプリの使用を可能にするため、スタジアム内のWi-Fiや3Gなどのインフラにも力を入れた。
同スタジアムの建設に際し、ハイテク設備に費やした予算は約1億ドル(約85億円)。大手電話回線会社Verizon社と、IP回線機器の最大手、Cisco社がタッグを組み、国内で最もハイテクなスタジアムが誕生した。
同スタジアムでのシーズン開幕戦は、9月12日に予定されている。