ニューヨーク州都市交通局(MTA)は昨年12月30日、公共交通運賃とトンネル、橋などの通行料を値上げした。
税収減と予算縮減などにより生じた、9億ドルの赤字解消を目的に施行された今回の値上げは、乗車料金はメトロカード(乗車券)の種類によって運賃の値上げ率が異なる。これまで2ドル25セントだった1回乗車券は、2ドル50セントに値上げ。硬貨で乗車するバス運賃のみ2ドル25セントを維持する。7日間乗り放題券は27ドルから2ドル増の29ドル、30日乗り放題券は89ドルから104ドルと15ドルの大幅値上げ。1日乗り放題券と14日間乗り放題券は廃止され、同日で販売中止となった。
全てのメトロカードは1月10日までの使用開始が求められ、有効期限はその日から各種カードの種類によって異なる。カード購入時に1ドルが課金される手数料制度も、年内に開始される予定。
ロングアイランド鉄道とメトロノース鉄道も7.6%~約10%値上げし、主要な横断トンネルや橋の通行料も、現金払いの場合1ドル値上げの 6ドル50セント、E-Zpass(ETC)は23セント増の4ドル80セントと、現金払いの場合のみ2ドル値上げする橋もあり、渋滞緩和のため利用者にE-Zpassへの転向を促す動きも見られる。