ニューヨーク市のタクシー・アンド・リムジン委員会(TLC)が実施するタクシーデザインコンペ「タクシー・オブ・トゥモロー」の一般投票で、トルコの「カルサン USA」が一番人気となっている。
TLCは昨年11月、コンペの最終候補「フォードモーター」「カルサン USA」「北米日産」の3社が提案するデザインを公開。これに伴いニューヨーク市民の意見を求める一般投票を行った。
投票は「良い」「最高」「あり得ない」「自分好みではない」「どちらとも言えない」の5段階評価で実施。2万2,000人以上が参加した投票の結果、65.5%がカルサンUSAのデザインを「良い」もしくは「最高」と答え、北米日産と答えた人は42.4%、フォードは38%となった。この結果を受けて、カルサン社の株価は15%も上昇し2008年4月の最高値を更新した。
カルサンUSAが提案する「Karsan V1」タクシーは、広く開放するドアや車体の両側に車椅子用の傾斜を完備したミニバン型の自動車。ニューヨークの摩天楼が見上げられるガラスの天井や運転手用に装備された小型冷蔵庫など、ユニークさも兼ね備えたデザインがニューヨーカーの心をつかんだ。
TLCは今後、今回の一般投票結果を踏まえた最終審査の結果を発表する。日程は未定。最終審査で選ばれた1社はニューヨーク市と10年契約し、2万6,500台のタクシーを製造する。