全米の科学者が集いサイエンスについて討議、レクチャー、議論する科学の祭典「ワールド・サイエンス・フェスティバル」が6月1日、リンカーンセンターをはじめとするニューヨーク市内の会場で始まった。
今年で4年目を迎える同フェスは、科学とその不思議、その価値と未来で共存するため、科学の知識を世間に広め助長し続けることを目的に、2008年にコロンビア大学で物理学と数学を教えるブライアン・グリーン教授が発起人となりスタート。現在は、非営利団体「サイエンス・フェスティバル財団」が運営する。
1000年生きる人間の誕生を唱える学者をはじめ、100人以上の優れた科学者やパフォーマー、著名人が参加する今年は50のプログラムを用意。一般15万人の参加を予定する。
中でも「必然性、リスク、確率チャンスの錯覚」をテーマにしたディスカッションや、「眠った後の精神の行き場」を解明するレクチャー、1950年代にDNA研究に没頭した物理学者ロザリンド・フランクリンを描いた演劇など、早くからチケットが完売するプログラムも多く、一般の関心の高さもうかがえる。これらのプログラムはストリーミングによるライブ中継を実施するものもあり、参加できなかった人でも楽しむことができる。
5日はワシントンスクエアパークでストリートフェアも開催。ジョンジェイ大学の刑事司法学科によるDNA鑑定、事件現場の証拠収集を体験できるコーナー、大手香料メーカーによる香水の調香体験コーナーなど、子どもや家族向けに30近くの無料イベントを繰り広げる。同日はメトロポリタン美術館でも無料イベントを開く。
チケットは、一般=20ドル~、学生=15ドル~。今月5日まで。