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美術館内に巨大滑り台-ロウワー・イーストサイドで知覚アートの展覧会

“Test Site,” Tate Modern, London © Tate Photography・Architectural drawing of Carsten Holler's slide at New Museum, 2011

“Test Site,” Tate Modern, London © Tate Photography・Architectural drawing of Carsten Holler's slide at New Museum, 2011

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 ロウワー・イーストサイドの「New Museum(ニュー・ミュージアム)」(235 Bowery, New York)で10月29日から、ドイツ人のアーティスト、カールステン・ヘラーさんの展覧会「Carsten Holler: Experience」が開催されている。

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 スウェーデンを拠点に現在活動するヘラーさんは、農業昆虫学で博士号を取得した科学者だったが、1993年から芸術に方向転換。科学の研究を思い起こさせるヘラーさんのアートは、一般参加者の体験を通して、人間の知覚認識の限界を探求する作品となっている。

 同展では、美術館の建築と連動した数々の壮大な作品を展示。中でも館内を4階から2階へと移動が可能な、全長約31メートルに及ぶ、天井から床へと貫通する空気圧式の巨大滑り台は、「代替え輸送手段」として機能し来場者を運ぶ。

 ほかにも、周りの空間を照らし反射する鏡のメリーゴーラウンド「Mirror Carousel」や、無重力のような体験ができるプール「Psycho Tank」、規則的なライトの消灯で構成された「Double Light Corner」は、上下が分からなくなってしまうような感覚を持たせるなど、方向感覚や通常人間が想定する認識を惑わせるような作品が「実体験」できる。

 展示と並行し、同展では248ページのカタログを用意。ヘラーさんの研究やアイデア、キーとなるテーマがつづられ作品が作られた工程や全ページに記載されたイラストで、科学辞書のような役割を果たす。

 2012年1月15日まで。

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