1950年代を生きたニューヨーク生まれのアマチュア写真家、フランク・オスカー・ラーソンの写真展「Frank Oscar Larson: 1950s New York Street Stories」が2月4日、クイーンズ美術館(Flushing Meadows Corona Park, Queens)で始まった。
1896年に生まれてから1964年に亡くなるまで、ニューヨークで生涯を過ごしたラーソンは、監査員から副社長に昇進するまで銀行員として勤め、週末になると街へ繰り出し趣味の写真を撮影。自宅の地下で現像を繰り返し、コンテストの受賞経験もある優れた写真家としての顔も併せ持った。
同展では、ラーソンが生前愛用していたカメラ「ローライフレックス オートマット モデル 4」で撮った写真60点を展示。写真に最も没頭したとされる1950年代の写真を中心に、チャイナタウンやタイムズスクエア、セントラルパーク、ヘルズキッチンなど、ニューヨークの街角での人々の日常を収めた作品が並ぶ。
100以上の封筒に入れて、段ボールに詰められた何千ものネガは2009年にラーソンの義理の娘が発見。ネガには一本一本、本人の直筆で場所と日付が丁寧に記録されていた。
それまで日の目を見なかったネガは、ラーソンさんの孫ソーレン・ラーソンさんと地元テレビ局員が現像。1939年のニューヨーク万国博覧会で撮られた家族の写真をはじめ、55年前の街並みや人、移り変わるニューヨークの様子が今回、写真の中でよみがえる。
併せて、ラーソンさんの遺品であるカメラやレンズ、フィルター、露出計なども展示する。
開館時間は、水曜~日曜=12時~18時。入場料は、大人=5ドル、シニア・子ども(5歳まで)=2.50ドルなど。5月20日まで。