ミシュランガイドの3つ星すし店「すきやばし次郎」を追ったドキュメンタリー映画「Jiro Dreams of Sushi」がニューヨークで公開され話題を呼んでいる。
アメリカ人のデビッド・ゲルブ監督による同作品は、85歳の現役すし職人「すきやばし次郎」店主の小野二郎さんを追ったドキュメンタリー作品。完璧さを求めて朝早くから深夜まで働く小野さんの仕事ぶりと、父の伝承を後継する者として働く小野さんの長男・禎一(かずよし)さんの父と息子の関係を描いている。
「世界一のすし職人を題材にした映画を撮りたかった」というゲルブ監督は「すしは最も視覚的に創造性に富んだ食べ物。そして、すし職人は究極のプロデューサー」と断言。料理評論家の山本益博さんとすし店を回る中、出会った小野さんと彼が作るすし、父の下で働く息子の姿に心打たれ映画化が実現した。
ニューヨークでは今月9日からアッパーウエストサイドのリンカーンプラザとグリニッジビレッジのIFCセンターで上映を開始。公開前から話題となっていた作品だけに、1回の上映で平均約170万円を売り上げ年間3位という人気ぶりだ。
今月16日からはロサンゼルスで公開、その後はカリフォルニア州各都市をはじめ、オレンゴン州、テネシー州など、全米各地での公開を予定する。
東京・銀座のビル地下にたたずむカウンターに10席の「すきやばし次郎は、最高峰といわれる名すし店。世界中のすし好きが数カ月前から予約を入れる店として知られている。