米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル「エンタープライズ」が4月27日、ワシントンD.C.からジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)に到着した。
同日朝ワシントン・ダレス国際空港を出発した同機は、NASAのシャトルキャリアエアクラフト輸送機(SCA)の背に載せられ、ニューヨーク市街地や自由の女神、同機体が移管されるイントレピッド海上航空宇宙博物館などの上をゆっくりと低空飛行し、JFKに着陸した。
当初24日に予定されていた輸送は悪天候のため延期。JFK空港では、イントレピッド博物館のスーザン・マレノフ=ザウスナー館長やNASAロリ・ガーバー次長補、チャック・シューマー上院議員、映画「スタートレック」でエンタープライズのサイエンス・オフィサーを演じたレナード・ニモイさんなどが出席する中、この日を待ちわびた多くの観衆が集まり、ニューヨークの新顔を迎えた。
母親のヘザーさんと参加したルカ・カスモビック君は、宇宙飛行士のコスチュームで参加。「スペースシャトルが大好き」というルカ君のリュックサックもスペースシャトル。「自分の部屋には宇宙に関するものがたくさん。宇宙飛行士にも会ったことがある」と母親のヘザーさん。
また、1968年から1969年にイントレピッドのクルーだったというアンソニー・フランシンさんは「一生に一度の機会」と孫のクリスチャン君を連れて来場。クリスチャン君は「とても大きかった。すごく近くに停まったから写真をたくさん撮った」と興奮気味に話す。
エンタープライズはスペースシャトル一号機で、大気園内の飛行をテストする滑空実験機として使用。その後スミソニアン航空宇宙博物館に展示されていたが、引退した「ディスカバリー」との入れ替えにより、イントレピッド博物館への移管が決まった。同機は今夏7月19日の一般公開に向け、6月にハドソン川をボートで移送される予定。