1972年の沖縄返還から40年となる今年、アメリカで初めての本格的な沖縄戦後美術展覧会となる「沖縄美術 in New York」が6月20日から、ミッドタウンの日本ギャラリー(145 West 57th street, New York)で開催される。
移民や戦争などの歴史を経て生まれた琉球・沖縄の伝統文化や魅力的な芸術を広く紹介。併せて、アメリカや沖縄在住で世界的に活躍する美術家13人の絵画、写真、版画、オブジェ、織物や映像なども展示し、新たな「沖縄観」を持つきっかけになることを目指す。
同展は3つの「章」に分かれる。第1章は、琉球時代から沖縄にかけての歴史がテーマ。第2章は、サウスハンプトン大学名誉教授の比嘉良治さんの写真「生命」や、同じくニューヨーク在住の若手美術家照屋勇賢さんの作品など、アメリカに渡った沖縄発の芸術作品が並ぶ。第3章では蚕の繭から布を織るという独自のスタイルで世界的に注目される上原美智子さんや、写真家伊志嶺隆さんの白黒写真などが、「沖縄の戦後美術」と題して展示される。
主催は、ニューヨークにおける日本人同士の助け合い、語り合いの場として1905年に創立された「日本クラブ」。「アメリカの影響を強く受ける沖縄を、アメリカの中心・ニューヨークで紹介することに大きな意味がある」と意義を説明している。
開催時間は、月曜~金曜=10時~18時、土曜=10時~17時。入場無料。7月27日まで。