ニューヨーカーの間で静かなブームとなっている植物「チーア」を使った栄養調整食品が、今月全米で売り出されることになった。
チーアは主に中米で広く栽培されている、サルビアの仲間の植物。栄養価の高い穀物として知られ、メキシコの少数民族「タラウマラ族」は、チーアの種を食べるだけで何百マイルもの距離を靴も履かずに走ったと伝えられている。血液浄化作用を持つオメガ3脂肪酸が同重量のサケより多く、繊維質はオートミールより、たんぱく質は豆腐より、カルシウムは牛乳、マグネシウムはブロッコリーよりそれぞれ多いという。
カイワレ同様種から育てることができるため、栽培を楽しむ人も米国では多いが、「Health Warrior(ヘルス・ウオーリア)」社はその栄養の豊かさに着目。持ち歩きが簡単で、子どものランチボックスにも入れやすい栄養調整食品「チーアバー」として商品化した。9月中には、全米スーパーチェーンの「Whole Foods(ホール・フーズ)」で販売が始まる。
同社の共同創設者で、NCAA(全米大学体育協会)の一流選手でもあったダン・グリュックさんは、「チーアの種は、栄養価の高さで食品チェーンの中のトップに立つことで、その歴史的な地位を取り戻しつつある」とコメント。「私たちのチーアバーが新たな道を切り開いてくれることに心踊らされている」と話す。
アサイーベリー味、ココナツ味、チョコレートピーナツバター味の3種類。1個25グラムで、販売価格は1ドル89セントの予定。