ニューヨーク市内の地下鉄で流れるアナウンスは「半分以上がはっきり正確である」という調査結果を市民団体「ストラップハンガーズ・キャンペーン」がまとめ、10月4日に発表した。
現在22の路線があるニューヨーク市の地下鉄は、「行き先が突然変更になる」「駅に止まったままなかなか発車しない」などの事態が日常茶飯事。このため目的地にたどり着くには車内や駅構内でのアナウンスが命綱だが、列車のごう音などにかき消されたり、放送内容が間違っていたりすることが多く、あてにならない。こうしたアナウンスの質を、交通についての提言を行っている同団体が実地調査した。
今回発表されたのは、昨年と今年、2年分の調査結果。同団体によると、1月~4月の約4カ月をかけて、昨年は62人、今年は69人のボランティアが実際に乗車、それぞれ延べ6000回の放送を聞いて調べたという。
遅延や運休を告げるアナウンスのうち、昨年調査では約51%、今年は約59%の放送がはっきり聞こえて内容も正確だった。同団体は1997年からほぼ毎年同様の調査を実施しているが、50%を超えたのは昨年が初めて。「職員たちの仕事ぶりは良くなっていることがわかった」と、同団体のフィールド・オーガナイザー、ジェーソン・チンファットさんは言う。
昨年は地下鉄6号線、今年は4号線が特に優秀で、「はっきり正確」率がともに100%だった。