1970年にニューヨーク・イーストビレッジ「ラ・ママ実験劇場」(74A E 4th Street, New York)で上演された、ミュージカル劇団「東京キッド・ブラザース」の「GOLDEN BAT」が、40年の時を経て再びニューヨークに帰ってくる。
当時、日本の若者たちによるロックミュージカルは多くの感動をニューヨーカーたちに与え、「New York Times」の一面を飾るほど話題を集めた。同劇場創始者のエレン・スチュアートさんは当時を振り返り、「GOLDEN BATのステージで初めて、日本人とアメリカ人が心を通わせて一緒に踊った。これは演劇史上に残るもの」と高く評価している。
そして2010年、当時音楽監督として参加した下田逸郎さんを中心に、同じ劇場で「LAST GOLDEN BAT HITOHIRA 2010」が上演される。物語は母から「GOLDEN BAT」の話を聞かされながら育った娘が、その「GOLDEN BAT」の正体を見たくてニューヨークを訪れるところから始まる。
歌い手は、日本からのメンバー、ニューヨーク在住の日本人、ウクライナ系、イタリア系アメリカ人、踊りは韓国の伝統舞踏家金利恵と筑豊に伝わる「筑穂長尾盆踊り」が参加する。
上演に向けて、下田さんは次のようなコメントを寄せている「身体に固く巻きつけられたマントの中の、黄金色のがい骨はまだ輝いているだろうか、それは静かに唄い、舞うこと。そこから明らかになるだろう。黄金バットは今を生きている命のことであり、小さな死と生という繰り返し、今を流れ続けるあなたの中にいるのだから」。
公演期間は2月25日~28日。開演は、木曜~土曜=20時、日曜=14時30分。