ニューヨークのクイーンズで9月25日、IFBA(国際女子ボクサー協会)フライ級世界タイトルが行われる。会場は「5 Star Banquet Hall」(13-05 43rd Ave., Long Island City)で開催される。前座として男子ライト級の相田正紀(MASAKI "DRAGON" AIDA)選手がプロデビュー戦に臨む。
神奈川県出身の相田選手は19歳でキックボクシングを始め、当時22歳の2008年にタイでプロデビュー。その後、日本に戻りボクシングに転向した。プロテストに向けて練習していたところ、当時働いていた工事現場でショベルカーに足を踏まれ右足の薬指と小指を失った。踏み込みに必要な右足の指を失い、療養中は自暴自棄になり飛び降り自殺も図ったが、奇跡的に一命を取り留めた。その後、周囲からの勧めでボクシングを再開し、2010年本場米国でチャンピオンを目指そうと決意し単身渡米。ファイトネームにも含まれる「DRAGON」は、尊敬するブルース・リーから。一撃で相手をノックダウンさせるスタイルはキックボクシング時代から続いている。
対戦相手のウェスリー・フェラー選手は全米アマチュアボクシングの世界王者。間合いを取って戦う長身のアウトボクサーでハードパンチャー。関係者は「どちらも破壊力のあるパンチを持っているので、目が離せないスリリングな試合になるだろう」と話す。
相田選手は「試合に向けての調整は完璧。相手は全米アマチュア王者で知名度もあるが、絶対に勝つ」と自信を見せ、足の指については、「自分自身まったくハンディーとは思っていない。不可能なことはないと自分が証明したい」と意気込む。
試合開始は19時を予定。チケットは、一般=60ドル、リングサイド=100ドル、VIP=150ドル。