ニューヨークのパブリックシアター(425 Lafayette St.)で1月8日から、演劇祭「UNDER THE RADAR(アンダー・ザ・レーダー) 」が始まった。
今年で10周年を迎え、世界中から選ばれた17組の若手劇団が作品を披露する同祭。メーン会場のパブリックシアターのほかに、市内の劇場数カ所で公演が行われる。毎年才能ある若手劇団やパフォーマーが参加するため、演劇界では注目のイベントとされている。
現在日本の演劇界で最も注目を集める若手劇団の一つ「庭劇団ペニノ」の「誰も知らない貴方の部屋」が、正式招待作品として「ジャパン・ソサエティー」(333 East 47th St.)で上演されている。同劇団は、昭和大学の演劇部メンバーにより2000年に結成。脚本・演出を手掛ける劇団主宰者のタニノクロウさんは、最近まで精神科医をしながら演劇活動を続けたという異色のキャリアを持つ。過去の作品は日本のみならず、ヨーロッパ各地でも上演を果たした。
同劇団の北米デビュー作品となる同作は、家族全員が精神科医という環境で育ったタニノクロウさんの幼いころの記憶から生まれた物語。手の込んだ舞台装置や奇妙で滑稽な世界が注目を集めている。公演は日本語上演、英語字幕で行われる。
演劇祭は1月19日まで(庭劇団ペニノの公演は1月12日まで)。チケットは20ドル~。