米アップルは12月9日、ニューヨークのグランドセントラル駅構内にマンハッタン5店舗目となる「グランドセントラル駅店」(87 E 42nd Street, New York)をオープンした。
世界11カ国に361店舗あるアップルストアの中でも最大規模となる、売り場面積約2万3000平方フィート(約2100平方メートル)の同店は、NYの歴史あるコンコースを見下ろす北東側バルコニーに完成した。
盛大なカウントダウンの後、大勢の見物客とスタッフによる拍手の中、駅構内の階段を一人、また一人と駆け上り入店。店頭では恒例のTシャツが手渡された。
入場を待つ人の列で先頭にいた、ニューヨーク州北部のアルバニーから来たデービスさん親子は、「昨晩22時に到着した。先頭で待つのは初めて」と入店を心待ちにしていた。息子のジェイコブさんは「アップル製品は今日も4台持っている」という熱狂ファンぶり。店内に入ると「お菓子屋に居る子どもの気分」と父のロバートさんも目を輝かせていた。
一方、列の4番目で待っていたNY在住のパトリック・ゲレロさんは「今回が5店舗目」と、過去にNYの他店舗、ボストンなどのオープニングに参加。「駅構内の建築をそのまま使っていることが本当に素晴らしい」と、同店の完成度をほめ讃える。
同店では、販売フロアのほかに無料の技術サポートを提供する「Genius Bar」を2カ所に設け、専門スタッフが指導する個人トレーニング(99ドル)専用ルームも完備する。
また、毎日300万人が利用するグランドセントラル駅構内という最高のロケーションを利用し、忙しいニューヨーカーに便利なサービスを多数提供。その一つ「Personal Pickup(パーソナルピックアップ)」サービスは、アップルストアが無料で提供している携帯アプリを利用し、オンラインストアで商品を購入。同店に到着した際、事前に購入した商品をすぐさま入手することができる。
同アプリに搭載された「Easy Pay」機能を利用し、iPhoneをスキャンするだけで支払いを済ますことができるのも同店の特徴だ。
ほかにも、時間の無い人のために短時間で使用方法やテクニックを提供するワークショップ「15-minute Express Workshop」サービスも用意。これらのサービスは、交通の中心地として日々人が忙しく行き交う同立地ならでのものといえる。
営業時間は7時~21時(土曜=10時~19時、日曜=11時~18時)。