ブルックリンのインダストリー・シティ(148-167 39th St.)で9月7日、ニューヨーク内で展開しているストリートフードトラックの1位を決める「ベンディー・アワード」が行われた。ニューヨーク内には、およそ2万のストリートフードトラックがあると言われており、優勝すると広く名前が知れ渡る。
同イベントは毎年注目度が高く、今年で9回目を迎えた。事前に選ばれた30のベンダーが新人部門やデザート部門を含む5カテゴリーの優勝を目指した。入場料が95ドルと高いにもかかわらずチケットは完売。イベント当日には1000人以上の食通ニューヨーカーが訪れ、各ベンダーの料理に舌鼓を打った。
今年優勝したのは夫婦で運営を始めて23年になる「El Olomega」。エルサルバドルを代表する料理「ププサ」を提供している。ププサはとうもろこし粉で作られたトルティーヤの中に豚肉、チーズや豆を詰め込んだ一品。店長のマクロスさんは「ベンディー・アワードは俳優がアカデミー賞を受賞するのと同じくらいの意味を持つ」とその喜びを語った。
同イベントの収益は開催団体のストリート・ベンダー・プロジェクトに寄付される。現在ストリートフードトラックを運営しているのは移民や少数民族がほとんどで、法的地位が弱いがために物売りのライセンスが取れなかったり、違反した際に莫大(ばくだい)な金額を請求されたりするなど問題点もある。寄付金はこの状況を改善するために運営者のトレーニング費用などに充てられる。